2016.09.01
岩手県宮古への訪問プログラムを実施しました
活動報告

2016年8月4日~8月7日、東日本大震災が起きた2011年の夏以降続いている、岩手県宮古への訪問プログラムに生徒会執行部、文化祭実行委員、一般応募の生徒合わせて14名が参加しました。


初日は、田老地区にて防災研修、建物下部が津波で鉄筋だけとなった「たろう観光ホテル」、また津波被害を受けたキャンプ場の被害状況を残しつつ、がれきを用いた再生資材で作られた高台で東日本大震災の津波と同じ目線を体験できる「中の浜メモリアルパーク」の2つの震災遺構を見学しました。


   


翌日は宮古北高校で、「震災遺構」について話し合いました。

残したほうがいいのか、残さないほうがいいのか、その判断にはどのようなことを考慮すべきかなど、付箋に挙げていき、各グループ1枚の模造紙にまとめ、発表し合いました。


 青山学院高等部と宮古北高校とで、残すべきかの傾向がはっきりと分かれたことは興味深いことでした。それぞれの視点の違いを互いに気付かされる機会となりました。


   




◆生徒の感想(一部抜粋)


普段報道で知ることができない現地の生の高校生の声を聞くことにより、関東に住む高校生の僕にできることを見つける(2年男子)

訪問プログラムを終了した今、僕は自分の設定した課題の答えを見つけた気がします。それはプログラムを通して学んだ教訓や被災地の現状を周囲の人に伝えることです。これは僕らの防災意識を高めることや、なにより震災のことを風化させないということでとても重要だと思いました。またこれは誰にでもできることなので、人から人へやがては多くの人に伝わってゆくことで社会としても震災を忘れないことにつながると思います。

 今回のプログラムで、被災地のことを今一度よく考えました。しかしこれで終了してしまうのでは意味がないと思うので、これからもより一層被災地と関わっていくことが必要であると感じました。


被害の深刻さとそれに対する復興について学び、現状を実際に見ることで今、私たちにできることを考える。現地の高校生がどのような思いで活動しているかを知り、高校生という立場で何が出来るかを共有する(3年女子)

被災地で多くの人と交わり思ったことは、未来に向かって進んでいく人々の強さや温かさであったと思います。そして私に出来ることはこの経験をできるだけそのままの形で共有することであると確信しました。ここに来てみてわかったことは、“来て、見るとわかることがたくさんある”ということでした。プログラムに参加して本当に良かったです。


東日本大震災の被災者の経験を通して東京に住む自分たちができることを見つける。(2年男子)

 震災を通して彼ら(被災地の方々)はふるさとを見つめる機会を得、実際に町の再興を目指して動いています。東京では、東京をふるさととして見つめることも、変えることも動くことも簡単ではありません。そこで、今回の課題への答えとして、まずは同じ高校生とつながること、東京にかかわらず自分の暮らす地域を見つめる高校生がどんなことをしているのか知ることから、変えることは始まるのではないかなと思いました。宮古もその中の一例に入ることになりますが、災害を乗り越えて活動する高校生たちは僕にとってひとつ大きな目標となり、未来まで残る経験となったと思います。



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