「イエスはホームレスだ！」「イエスは難民だ！」

礼拝のお話の中で、いきなりこのように叫ばれたら、誰であれ、この説教者はどうしてしまったのかと思うことであろう。が、その前提としてのお話をしっかり聞いていると、そう思わざるを得ないイエスの苦難がくっきりと浮かんでくるのは不思議な体験であった。

それが、伝道週間に引き続き今年のクリスマス礼拝に再びお呼びした、説教者の関野和寛先生の、ある意味〝型破りな“魅力であろう。確かに、未婚の母であるマリアは逃げ込むように家畜小屋に隠れてイエスを生んだのであり、イエスの一行は、彼を殺そうと企んだ時のイスラエルのヘロデ王を避けて、エジプトまで逃げていかなければならなかったのだから……

「リアルなクリスマスストーリー」という説教題で、今年のクリスマス礼拝は、このような内容で会衆の胸に大きな楔を打ち込んだ。聖歌隊の讃美に始まり、ハンドベル部の演奏、加えて生誕劇の映像と、きわめてわかりやすい礼拝内容の中に、消えることのない強烈なインパクトをもたらした関野先生の説教は、きっと一生、生徒の胸に留まることと思われる。