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2023年度 ホワイトキャンプ報告

ホワイトキャンプ報告 ─1月4日~6日

卒業を控えた3年生 22名、教員4名が「松原湖バイブルキャンプ」に宿泊し、青山学院のスクール・モットー「地の塩、世の光」をテーマに、濃密な時間を過ごすことができました。お支えくださった皆様と神様に感謝します。生徒の感想を通してホワイトキャンプの様子をご報告いたします。



生徒の声

去年、先輩からおすすめされてからずっと参加したいと考えていました。参加者は3年生のみのため、大学進学を控えた不安や残り少ない高等部生活への寂しさなど、心境を互いに共有することができたと思います。
バイブルキャンプと言うと硬い印象がありましたがそんなことはなく、青山学院が大切にするキリスト教についてを知り、今後の人生の糧として大切にしてほしいというスタンスであると感じました。
このキャンプの魅力は、人と人の繋がりにあります。クラスや部活、選択授業といった普段の生活では関わったことの無かった人と繋がることが出来ました。3年間の高等部生活で顔も名前も知らない人がこんなにいるのだと驚きました。正直最初は、ご飯や部屋のメンバーをくじ引きで決めることに抵抗がありました。ですがなんとなくぎこちなかった会話も、レクや共同生活、礼拝、ディスカッションを通じてすぐに打ち解けることができました。
3年間で何度も耳にした「地の塩、世の光」。なんとなく漠然と「かけがえのないものである」という意味なのだなと思っていました。ホワイトキャンプで、それらは他者を引き立てる存在であるという新たな視点に気が付きました。塩キャラメル、塩むすび、スイカにつける塩のように、対象の本来の味わいをより深いものにしてくれます。ここで言う光は太陽ではなく、暗闇を照らす蝋燭です。自らを削り、他を照らし、温めます。高等部が目指すサーバントリーダーとは、このような存在であると考えました。1人の強いリーダーがいるチームよりも、皆を下から支え、それぞれの強みをより引き出すリーダーがいるチームの方が、相乗効果でより良い力を発揮出来るでしょう。
私達は2ヶ月後に卒業を控えています。制約のある旅行はもうありません。消灯時間も、スマホの禁止ももうされません。純粋な気持ちで新たな関係を築き、語り合えるような機会もほとんどありません。制約から解放されて自由を得るということは同時に大きな責任を負うことにもなります。自分のバイブルは、という俗語があるように、神や聖書はその人の心の教科書のようなものだと思います。それぞれの道を進む中で壁に当たった時、聖書の教えが頭にあることで見つかる打開策があるかもしれません。それぞれの幸せを見つけることができますように。

ホワイトキャンプで1番印象に残っている時間は毎日のBible Timeです。実を言うとホワイトキャンプに来る前に楽しみにしていたことはアイススケートやムービータイムなどのレクリエーションで、Bible Timeと聞いてもあまりピンときていませんでした。私自身この解答は、ホワイトキャンプに来る前には予想もできなかったと思います。
Bible Timeは賛美歌から始まって、聖書の朗読や先生たちのお話がありました。コロナ禍だったこともあり、賛美歌をこれほど大きな声で一生懸命歌うのは久しぶりだったので、私にとってのこの時間は様々な記憶が蘇る、初等部時代を彷彿とさせるものでした。賛美歌を歌う時の一体感や素直な気持ちを私自身忘れていたのだと実感しました。この3日間のBible Timeを通して、とても印象に残っている言葉が二つあります。一つ目は樋口先生の「今は点でも、すべての経験が将来につながって線になっていく」という言葉です。私にとってこの言葉はすべての経験に意味があるという確信を与えてくれたものでした。そう思うとどんな道に行くのも正しい事だ、と今の自分の生き方について整合性を持たせてあげられる、柔軟な視点を持てました。そして二つ目は山元先生が個人的にかけてくださった「人生は自分の弱さをどう受け入れるかを探すことが課題」という言葉です。私は人に弱い部分を見せたりすることが苦手です。だからこそ自分の殻に閉じこもり虚偽の自分を作り出してしまう部分があります。山元先生のこの言葉は、今後の人生の捉え方や自分の生き方について深く考えさせられるものでした。
3日間のなかで、仲間や先生方のたくさんの言葉に触れ、たくさんの価値観や新たな視点に出会いました。大学という、今よりももっと自由で多様な環境に入っていくタイミングで、このような体験ができたことは私にとってとても貴重なものになりました。また、今後の大学生活や人生において、ホワイトキャンプで出会ったたくさんの言葉は私の糧になると思います。

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