2011年にフジテレビへ入社し、現在は報道番組「FNN Live News α」、「Mr．サンデー」のキャスターを務めています。

青山学院には毎日の礼拝があり、聖書の中の「隣人を自分のように愛しなさい」という言葉は、当時も今も心に響いている教えです。私たちアナウンサーは、自分の言葉で何百万人もの方に、今起きているニュースや国内外の様々な情報をお伝えするという立場です。責任が伴う仕事であり、自分の言葉が社会的な影響力を持つことで、誰かを傷つけてしまう可能性も…。

ですが「隣人愛」の精神を胸に、ニュースの当事者がどう思うか、視聴者がどう思うか、多くの人の気持ちに寄り添って伝えることで、「あの言葉で救われた」とお手紙を頂いたり、過去には、街なかで「ありがとう」と直接声をかけて頂くこともありました。アナウンサーの仕事に完成形はなく、反省することも多いのですが、今後も心の琴線に触れる言葉で、一人でも多くの方を前向きにできたら嬉しいです。

実は高等部に入学当時、私はさまざまな不安を抱えていました。いよいよ将来についても考え始めるべき時、何を目標とすればいいのか、大学はどんな道に進むべきかなど、手探りの状態に。そのような時期に、毎日の礼拝で穏やかに自分を見つめ直す時を持つことができたことは大きなことでした。二年生からは選択授業が増え、私は英語に興味を持ちました。そして交換留学生制度でアメリカへ一年間留学。復学し、下の学年の子たちと授業を共にしましたが、彼らは温かく私を迎え入れてくれましたし、同時に元々の同級生も私のことを忘れず頻繁に連絡をくれました。キリスト教の教えを受けた中で共に育ってきた友人たちは心の優しい人ばかりで、今も大切な仲間ですし、ここで育ったことは私にとっての誇りです。

高校時代に私は新たな分野を学ぶ楽しさを覚え、学校が終わってからも近所の図書館に行って勉強をしていたほど。私がそうだったように、高等部では自分のやりたいことがきっと見つかるはず。追求できる環境も整っているので恐れず挑戦し、是非楽しんで三年間を過ごしてください。