TOP

卒業生からのメッセージ

JAMSTEC地球深部探査センター科学支援部部長

江口 暢久 さん

プロフィール
1981年卒。琉球大学理学部で海洋学修士課程を修了後、東京大学大学院理学系で博士号取得。統合国際深海掘削計画の立ち上げから国際科学計画のサイ エンスマネージメントに従事。現在、国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)地球深部探査センター(CDEX)の科学支援部部長として、地球深部探査船「ちきゅう」の科学運用に携わる。

※インタビュー内容および写真・プロフィールは2018年取材当時のものです。

自分を型にハメず、「自由」を謳歌してください

青山学院高等部のカラーを一言で表すならば「自由」。それなりに生徒の自治もありましたし、生徒がやりたいことについて「先生もよく付き合ってくれたな」と今も苦笑い混じりに思い出されます。

私が在学したのは70年代の後半。渋谷に109や東急ハンズが出来始めた時代で、私は当時、文化祭の実行委員長を務めていました。そしてある時、先生方と議論に。校門にアーチを設置したかったのですが、キリスト教学校なので日曜日の午前中に校内で作業することを禁止されてしまったのです。ですが先生方は頭ごなしではありませんでした。きちんと会議を持ってくれ、放課後遅くまで話し合いを。結果生徒側が勝利し、近所の公園での作業が許されたのでした。

文化祭で「お祭り広場」が始まったのもこの時代でした。当時は一般的ではなかったデイパックでの通学が許可されたのもこの頃。先生方と議論し合うことが許された環境、それが青山学院高等部。「上から言われた通りに動くのではなく、自ら行動する」という私の感覚は、その体験あってのものかもしれません。

ミッション系ということもあり、礼拝や宗教の授業もあります。それも楽しかったですね。聖書を古典文学的に読む意味でも面白いですし、現在キリスト教がベースにある欧米の方との仕事が多いこともあり、彼らの言い回しなどで当時の知識が今も役立っています。

そんな私ですが在学時代、実は勉強はあまりしていませんでした(笑)。英語も赤点でしたが、現在は国際的な仕事に就くまでに(笑)。勉強は大学に入ってからも存分に出来ます。私が高校生活について言いたいのは、勉強ができなくても学問を嫌いにならないこと。広い視野を身に着け、自分が何を深く勉強したいかを知ること。そんな高校時代にしか出来ないことをすることです。

3年は思いのほか短い。決して自分を型にハメてしまわず、青山学院高等部ならではの「自由」を大いに謳歌し、将来何をやりたいか、そのタネを見つけてください。

error: Content is protected