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卒業生からのメッセージ

国連世界食糧計画(WFP)職員

田島 麻衣子さん

プロフィール
青山学院高等部を経て、青山学院大学国際政治経済学部卒業。英国オックスフォード大学院修士課程修了。国連世界食糧計画勤務。現在は南アフリカ地域事務所で、子供達の栄養不良改善など国連の持続可能な目標(SDG)の達成を可視化するためのアドバイザーとして勤務。著書に『世界で働く人になる』(アルク)等。

※インタビュー内容および写真・プロフィールは2018年取材当時のものです。

一人ひとりの創造性を喚起してくれる自由な校風

「国連世界食糧計画」(国連 WFP)は、飢餓のない世界を目指して活動する国連機関です。毎年約 80ヵ国 8,000 万人に支援を行い、飢餓と戦っています。私の現在の仕事は、この中で南アフリカ11ヵ国 を対象に、支援の効果がきちんと受益者の方々に出ているかを調べる ものです。現地の人たちと触れ合いながら仕事をしています。

この航路のきっかけとなったのは青山学院高等部の政治経済の授業でした。国連難民高等弁務官だった緒方貞子さんに感銘を受け、「私もそんなお仕事がしたい」と考えるようになったことです。大学のサークルではフィリピンのスモーキー・マウンテンへ。ゴミ捨て場で暮らす子供たちをスタディツアーで見に行き、私の心は、ますます国連へと傾きました。ただ国連は新人をまったく扱っていません。ですからまずは新日本監査法人国際部に入社。退所した後オックスフォード大学院に留学し、06 年から現職に至ります。

高校時代を振り返ると私は、こうと決めたら途中で投げ出すことが嫌いな生徒でした。部活動ではフェンシング部に入り、厳しい指導の賜物で、東京都の大会で 2 年女子として準優勝。苦しみを乗り越えた先に得られるものがあることを学べました。

先生方はとてもユニークで、右手と左手で同じように書ける方がいらして「こういうのは左脳に良いのよ」と笑わせてくれたり、とくに社会の先生は型破りで、ユーラシア大陸を「アジロッパ」と呼び、「ヨーロッパをアジアより先に言わなくてもいいんだ」と話してくれたことが思い出されます。共通して言えるのは、いい点を取ることより生徒一人ひとりの創造性を喚起してくれる教え方。教科書の単なる記憶ではなく「もっと様々なことに興味を持て!」と導いてくれる先生方が多い印象があります。

自主性と創造性、多様性と知恵―。高校時代で学んだことは、多国籍の職員が集まり、一つのゴールに向かって仕事をする今の環境でとても役立っています。河原で友人と、不安や夢や希望について語り合う、二度と味わえないような青春も味わいました。そんなかけがえのない時代―、ぜひ青山学院高等部で過ごしてみてください。

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