2015年度バレーボール大会 報告
バレーボール大会実行委員長(生徒会長)
6月6日、高等部の一大行事であるバレーボール大会が今年も開催されました。この大会は全員選手制であり、すべての生徒が一致団結して大会へ臨みます。この想いは、2013年度の生徒会の先輩方が大会形式をトーナメント制からリーグ戦に変え、より多くの試合ができるようになったことにより、より一層その色が強くなりました。しかし、大会形式が変わってからの二年間、当日のアクシデントや天候不順により、新たな形式の下での大会を完全に行うことはできませんでした。それを間近で見ていた僕たち2015年度生徒会役員は、今年こそ成功させたいという想いで、半年前から皆で協議を重ね、企画・運営を行ってきました。
しかし、今年度は今まで以上に厳しい状況の中での運営となりました。昨年から始まった中等部工事により、グラウンドで使用できるコート数が大幅に削られてしまい、リーグ戦そのものが行えないかもしれないという状況に追い込まれてしまったのです。何としてもリーグ戦で大会を成功させたかった僕らは、毎日協議を重ねて案を練り、先生に提出しては跳ね返され、また練りなおして提出して…という作業を繰り返してきました。
最終的に、昨年完成した高等部体育館を使用してリーグ戦を行うということに決まりましたが、大会中に着替えを行わなければならなかったり、運営も困難になったりと、多くの不安要素を抱えていました。これほどまでに大変ならば、無理にリーグ戦を行わなくてもいいのではないかという指摘も度々先生方から受けました。しかし、何としても自分たちの、そして先輩方の願いであったリーグ戦を成功させたい、少しでも多くの生徒に楽しんでもらいたいという気持ちを胸に、僕らは当日まで準備を進めてきました。
そして迎えた大会前日。最後に最も大きな問題が僕らを襲いました。それはまたしても天候不順でした。大会当日の天気予報は雨のち曇り。リーグ戦でやるかトーナメント制でやるかの判断は当日の朝まで持ち越されました。生徒会役員はもちろん、多くの生徒もリーグ戦での大会を待ち望んでいました。絶対に晴れてほしい、そう願って僕は眠りに就きました。
しかし翌朝起きると、無情にも天気は雨。リーグ戦での運営は断念せざるを得ませんでした。
去年の反省を活かし、しっかりと雨の場合も想定していたものの、うまく運営できるのか、果たしてみんなは楽しんでくれるのか、不安を抱えたまま開会式へ臨みました。
しかしそんな心配は杞憂に過ぎませんでした。いざ壇上に立つと、雨天にも関わらず、そこには思い思いのユニフォームに身を包み、もうすぐ始まる大会に期待を抱く生徒たちの姿が見えました。その時、それまで抱えていた不安は消え、どんな状況であっても、絶対にみんなを楽しませたい、という思いへと変わりました。
試合会場は応援の声と選手たちの熱気に包まれており、そこにいる皆が一体となってバレーボールを楽しんでいました。試合である以上当然勝ち負けはあります。しかし勝ったチームも負けたチームも、勝敗以上にもっと大切なものを手にしてくれたように思えます。
バレーボールが好きな人、嫌いな人、この大会に向けて必死で練習してきた人、そうでない人、一人ひとりこの大会へ抱く思いは違います。しかし、そんな人たちでもいざ本番になると一つになれる。それこそこの大会の目的であり最大の魅力です。
これから先もこの大会が続いていくことを切に願います。
また、この大会に協力してくれた先生方、卒業生の方々、そして全校生徒に対して改めて感謝したいと思います。