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スキー教室 生徒の感想

三年春季も行きたい! スキー教室

(2005年度のスキー教室に参加した三年女子の感想)

スキー教室、といわれても大半の高等部生はその内容を知らないと思う。
自由参加の行事であり、募集もそれほど大々的ではない。
もしかしたら、存在すら知らない生徒もいるかもしれない。

そんな影の薄い? スキー教室は、毎年冬季と春季に一回ずつ、四泊五日の日程で行われる。
長野オリンピックで使用されたスキージャンプ台の目の前に位置する高等部寮「白馬山の家」に寝泊まりする。
参加人数は三十五人前後、学年もスキーの巧拙もばらばらな生徒が集まる。
スキーの指導は高等部の先生方で、レベル別に分けられた班ひとつをひとりの先生が担当される。
毎朝、起床して朝食を食べたら八時台には寮を発ち、ひたすら滑る。
昼食はゲレンデでとり、午後もただただ滑る。
四時過ぎに帰寮する頃には生徒も先生もくたくたである。
入浴後、夕食を囲んでから礼拝とミーティングをしっかりこなし、自由時間のあと、消灯。
それが毎日続く。

私は、この一見単調なだけの行事に計四回も参加している。といってもこれはそう珍しいことではない。
スキー教室にはとにかくリピーターが多い。冬季春季計五回を皆勤というつわものもいる。
それはつまり、何回も繰り返し参加したくなるだけの魅力がこのスキー教室にあるということの裏付けである。

スキー教室のどんなところに惹かれるのか、それは人それぞれだと思う。
ある人は先生方の丁寧なスキーレッスンや抜群の雪質であり、ある人は四日目の温泉入浴& 夕食会や八方尾根の某レストランのボルシチだろう。
だが、私が毎回いちばん楽しみにしていたのは、人とのつながり、である。

HRも部活も違う生徒や、教壇に立たれている姿しか知らない先生方と四泊五日の共同生活をおくるうち、今までほとんど関わりのなかった人とのつながりができる。
同じ班のメンバーとは五日間同じ行程を過ごしたという仲間意識が生まれるし、班の先生とは親子のようになんでも話せる仲になれる。
勿論、元から知り合いだった生徒や先生とはより強いつながりを作ることができる。それは、高等部に帰ってきても、みんなで過ごした白馬の山の雪が溶けてもずっと残る、たいせつなたからものなのだ。

廊下ですれ違う度に声をかけてくださった先輩、夜中まで飽きずにずっと話を聞いてくれる友達、お菓子をつくってくれる後輩やいつでもどんなことでも相談にのってくださる先生。
私は、スキー教室のおかげで本当に多くのつながりを得ることができた。この三月に高等部を卒業し他大学に進学する私にとって、このつながりはとても心強い。

勿論、前述の通りスキー教室にはここにはとても書ききれない程の魅力がある。
まだ参加の機会がある一、二年生には、ためらわずどんどん参加してほしい。そして参加した暁には是非とも班の先生に「ボルシチ食べたい!」とねだってみてほしい。
一度でもあの楽しさと味を経験すれば、きっと二度、三度と行きたくなることうけあいである。
最後に、この春のスキー教室からは、卒業前の三年生も申し込みOKにしてくださいませんか、H先生。

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